夏目漱石は「I Love You」を「月が綺麗ですね」と翻訳した!?
今でこそ「I Love You」は「あなたを愛している」と当たり前のように翻訳されていますが、
英語が日本に伝わった当時は、いろんな訳し方があったようです。
その中でも特に有名なのが、
明治時代に小説家として活躍した夏目漱石と二葉亭四迷の翻訳。
実はこの2人、英文学者・翻訳家という肩書ももっていたみたいです。
しかも夏目漱石は英語教師もしていたという。
そんな夏目漱石が「I Love You」を「今夜は月が綺麗ですね」と翻訳したという説は有名ですね。
夏目漱石が活躍していたころ、男性が女性に対して「愛している」とか「好き」と伝えるような文化はほとんどなかったそうな。
しかし愛情を伝えるにはどうすればよいか、
そこで夏目漱石が選んだ言葉が「今夜は月が綺麗ですね」
かっこいい。なんとも言えない感動が。
こんな素敵な言葉を思いつく男性が、今この世に何人いるでしょうか。
しかししかし、この夏目漱石が翻訳したとされる説には諸説あります。
夏目漱石が英語教師をしていた時代に、ある生徒が「I Love You」を「愛している」と翻訳したのに対し、
「そんな日本語はない、月が綺麗ね、とでも言っておけば良いだろう」とちょっと乱暴な感じで翻訳したとか。
さらには「夏目漱石はそんな翻訳をしていない」という主張まで。
まあ嘘か本当かわからないところもまた謎に秘められていて趣があるのではないでしょうか。
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二葉亭四迷は「あなたの為なら死んでもいい」と訳した
そして夏目漱石と同時期に活躍していた二葉亭四迷(ふたばていしめい)。
高校生のときの日本史で聞いたことのある名前ではないでしょうか。
実はこの二葉亭四迷も、「I Love You」を最初に翻訳した人物として名前が挙がる人物です。
そして二葉亭四迷はどのように愛情を伝えようとしたかというと、
「あなたの為なら死んでもいい」
これは究極の愛ですね。これも日本人の奥ゆかさ、強さがあらわれていて素敵な言葉です。
しかし、これも諸説あります。
最も信ぴょう性の高い説として、
ロシアの小説家・ツルゲーネフが書いた「かた恋」の翻訳をするときに、
男性の告白に対して、女性が返事をするシーンがあった。
そのときの女性のセリフを「あなたの為なら死んでもいい」と訳した。
ちなみに英訳版ではこのセリフは「Yours.」(あなたのものよ)とされている。
という感じです。
つまり二葉亭四迷の日本語訳は、
男性の「I Love You」よりも、それに対する女性の返事として翻訳されたものであるということですね。
どちらにしても素敵な言葉。真相は分からないままの方がいいと思うのは私だけでしょうか。
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