英語の「〜したら」や「〜の時」を表す際、接続詞の「when」と「if」が頻繁に用いられますが、これらは状況に応じて異なる使い方をする必要があります。この2つの接続詞を使い分けることで、より自然な英語表現が可能になります。
結論としては下記の通りです。
「確実に起こることが予測できる出来事」の場合には「when」
「仮定的な話」をしたい場合には「if」
本記事では、以下のポイントで「when」と「if」の違いとその使い方を解説します。
- 「when」と「if」の基本的な違い|確定事項と可能性の違い
- どちらの接続詞も適用可能な場合の例
- 「when」と「if」を用いた便利な表現集
- 日本語と英語における「when」と「if」の語順の違い
- 接続詞「when」と「if」以外の英語の重要な文法要素
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1「when」と「if」の基本的な違い|確定事項と可能性の違い
whenとifはどちらも「〜したら・〜の時に」という意味で使われる接続詞ですが、そのニュアンスは異なります。whenとifの違いは、次のようにまとめることができます。
- whenは既定の事柄について話すときに使う
- ifは仮定の事柄について話すときに使う
1-1. whenは既定の事柄について話すときに使う
whenは「〜する時に・〜した時に」という意味で、物事が確実に起こると予測できる場合に使います。例えば、次のような文ではwhenが使われています。
- When I get up, I brush my teeth. (起きたら歯を磨きます)
- When you finish your homework, you can play games. (宿題を終えたらゲームができます)
- When it rains, the road gets wet. (雨が降ると道が濡れます)
これらの文では、whenに続く動詞は現在形になっていますが、未来の事柄を表しています。これは、whenが既定の事柄について話すときに使われるからです。起きることや宿題を終えることや雨が降ることは、確実に起こると予測できることなので、whenを使って表現できます。
1-2. ifは仮定の事柄について話すときに使う
ifは「もし〜ならば・〜であれば」という意味で、物事が起こるかどうか分からない場合に使います。例えば、次のような文ではifが使われています。
- If I win the lottery, I will buy a car. (もし宝くじに当たったら車を買います)
- If you study hard, you can pass the exam. (もし一生懸命勉強したら試験に合格できます)
- If it snows, we will make a snowman. (もし雪が降ったら雪だるまを作ります)
これらの文では、ifに続く動詞は現在形になっていますが、仮定の事柄を表しています。これは、ifが仮定の事柄について話すときに使われるからです。宝くじに当たることや試験に合格することや雪が降ることは、起こるかどうか分からないことなので、ifを使って表現できます。
2どちらの接続詞も適用可能な場合の例
whenとifの違いと使い分けについては、確実に起こることと分からないことの差という話でしたが、伝えたい内容によってはwhenとifのどちらを選んでも問題ないケースもあります。それは、次のような場合です。
- ルーティンや習慣になっていること
- 共通認識であるルールや決まりごと(予測が容易なこと)
- 「Aであれば、ほぼBだろう」といった感じで、習慣やルールなどの表現ではwhenとifの両方が使えて、以下のような例文になります。
- Don’t drink tea when/if you take medicine. (薬を服用する場合にはお茶で飲まないでください)
- When/If you drive long distances, your bum will be sore. (長距離運転をする場合お尻が痛くなるでしょう)
- When/If you become a scientist, you will earn a lot of money. (あなたが科学者になれば、多くのお金が手に入るでしょう)
これらの文では、whenとifのどちらを使っても意味は変わりませんが、ニュアンスとしてはwhenの方が確実さや自信を表し、ifの方が不確実さや慎重さを表します。そのため、文脈や話し手の意図によってwhenとifを使い分けることができます。
3「when」と「if」を用いた便利な表現集
whenとifは「〜したら・〜の時に」という意味で使われることが多いですが、他にも日常英会話で簡単に使えるフレーズもあります。ここでは、whenとifで役に立つフレーズをいくつか紹介します。
3-1. ifの表現|もしよければ・よろしければ
ifは確定しないことや分からないことへの表現でしたが、相手にとって問題なければ・可能であればとの確認で、「もし良かったら〜」のフレーズも伝えられます。次のような表現があります。
- if possible
- if you can
- if it’s okay
- if you don’t mind
どれも「もしよければ」という意味です。お誘いやお願いごとの最後に、次のようにそっと置くだけで丁寧な印象になります。
- Could you get some milk and bread on your way home, if you don’t mind? (もしよければ、帰りに牛乳とパンを買ってきてもらえますか?)
- I’d like to ask you a favor, if possible. (もし可能なら、お願いがあります)
whenとifは、未来のことを表すときにも現在形を使いますが、その理由は何でしょうか?実は、whenとifの後には、未来形を使うと不自然になる場合があるのです。例えば、次の文を見てください。
- I will call you when I will get home. (私は家に帰ったらあなたに電話します)
- If it will rain tomorrow, we will cancel the picnic. (もし明日雨が降ったら、私たちはピクニックを中止します)
このように、whenやifの後にwillを使うと、文の意味が変わってしまいます。なぜなら、willは単に未来のことを表すだけでなく、話し手の意志や予測、確信などを表すことがあるからです。例えば、次の文を見てください。
- I will call you when I get home. (私は家に帰ったらあなたに電話します)
- I will call you when I will get home. (私は家に帰るときにあなたに電話するつもりです)
この場合、whenの後にwillを使うと、家に帰ることが話し手の意志や計画になります。しかし、普通は家に帰ることは意志や計画ではなく、事実や確実なことです。だから、whenの後には現在形を使うのが自然です。
同様に、次の文を見てください。
- If it rains tomorrow, we will cancel the picnic. (もし明日雨が降ったら、私たちはピクニックを中止します)
- If it will rain tomorrow, we will cancel the picnic. (もし明日雨が降るとしたら、私たちはピクニックを中止します)
この場合、ifの後にwillを使うと、雨が降ることが話し手の予測や確信になります。しかし、普通は雨が降ることは予測や確信ではなく、可能性や仮定のことです。だから、ifの後には現在形を使うのが自然です。
このように、whenやifの後に未来形を使うと、文の意味が変わってしまうことがあります。そのため、whenやifの後には、未来のことでも現在形を使うのが一般的です。ただし、whenやifの後にwillを使うことが絶対に間違いというわけではありません。話し手の意図によっては、willを使うこともあります。例えば、次の文を見てください。
- I will call you when he will decide. (彼が決めたらあなたに電話します)
- If you will help me, I will be grateful. (もしあなたが助けてくれるなら、私は感謝します)
この場合、whenやifの後にwillを使っていますが、不自然ではありません。なぜなら、この文では、彼の決断やあなたの助けは、話し手の予測や確信ではなく、条件や要求として表されているからです。つまり、話し手は、彼が決めることやあなたが助けることを、自分の意志や計画に関係なく、受け入れるという姿勢を示しているのです。このように、whenやifの後にwillを使うことで、文のニュアンスを変えることができます。
以上が、whenとifの使い方についての説明でした。whenとifは、未来のことを表すときにも現在形を使うことが多いですが、その理由は、文の意味やニュアンスに影響するからです。whenやifの後にwillを使うと、話し手の意志や予測や確信などを表すことができますが、それが文脈に合っているかどうかは注意しなければなりません。whenとifの使い方を理解して、自然な英語表現を目指しましょう。
4 whenとifの使い方|ポイントは語順
whenとifの使い方を理解することで、自然な英語表現ができるようになりますが、日本人はwhenとifが苦手な傾向にあると言われます。その理由は何でしょうか?実は、日本語と英語では語順が大きく異なるからです。例えば、次の文を見てください。
- 日本語:私は家に帰ったらあなたに電話します
- 英語:I will call you when I get home.
この文では、日本語では「家に帰ったら」という部分が文の最初に来ていますが、英語では「when I get home」という部分が文の最後に来ています。つまり、日本語では「〜たら」という接続詞が文の前に来るのに対して、英語ではwhenやifなどの接続詞が文の後に来るのです。このように、日本語と英語では語順が逆になることが多いです。
4-1. ポイント:日本語と英語では順番が逆である
日本語と英語では語順が逆になることが多いのは、それぞれの言語の特徴によるものです。日本語は、主語・目的語・述語の順に並ぶSOV型の言語です。つまり、文の最後に動詞が来るのが日本語の基本的な文型です。例えば、次の文を見てください。
- 日本語:私は本を読みます
- 英語:I read a book.
この文では、日本語では「読みます」という動詞が文の最後に来ていますが、英語では「read」という動詞が文の真ん中に来ています。これは、英語は、主語・述語・目的語の順に並ぶSVO型の言語だからです。つまり、文の真ん中に動詞が来るのが英語の基本的な文型です。
このように、日本語と英語では、動詞の位置が異なります。この違いは、whenやifなどの接続詞を使うときにも影響します。なぜなら、接続詞は、動詞に関係する部分をつなぐ役割を果たすからです。例えば、次の文を見てください。
- 日本語:私は家に帰ったらあなたに電話します
- 英語:I will call you when I get home.
この文では、日本語では「家に帰ったら」という部分が「電話します」という動詞に関係する部分です。しかし、英語では「when I get home」という部分が「will call」という動詞に関係する部分です。つまり、日本語では接続詞が動詞の前に来るのに対して、英語では接続詞が動詞の後に来るのです。
4-2. ポイント:英語では主題が先
日本語と英語では、動詞の位置が異なることで、語順が逆になることが多いですが、それだけではありません。実は、日本語と英語では、大事なことや本題を伝える順番も異なります。例えば、次の文を見てください。
- 日本語:私は家に帰ったらあなたに電話します
- 英語:I will call you when I get home.
この文では、日本語では「家に帰ったら」という部分が文の最初に来ていますが、英語では「I will call you」という部分が文の最初に来ています。つまり、日本語では「〜たら」という条件を先に伝えるのに対して、英語では「〜する」という結果を先に伝えるのです。これは、日本語と英語では、大事なことや本題を伝える順番が逆になることを示しています。
日本語では、文の最後に動詞が来るので、文の最後に大事なことや本題を伝える傾向があります。そのため、文の最初には、条件や理由や背景などの付加的な情報を伝えることが多いです。しかし、英語では、文の真ん中に動詞が来るので、文の最初に大事なことや本題を伝える傾向があります。そのため、文の最後には、条件や理由や背景などの付加的な情報を伝えることが多いです。
このように、日本語と英語では、大事なことや本題を伝える順番が逆になります。この違いは、whenやifなどの接続詞を使うときにも影響します。なぜなら、接続詞は、大事なことや本題と付加的な情報をつなぐ役割を果たすからです。例えば、次の文を見てください。
- 日本語:私は家に帰ったらあなたに電話します
- 英語:I will call you when I get home.
この文では、日本語では「家に帰ったら」という部分が付加的な情報で、「電話します」という部分が大事なことや本題です。しかし、英語では「I will call you」という部分が大事なことや本題で、「when I get home」という部分が付加的な情報です。つまり、日本語では接続詞が大事なことや本題の前に来るのに対して、英語では接続詞が大事なことや本題の後に来るのです。
4-3. 「日本語の「〜たら」表現が原因? 英語の「when」と「if」の使い分けに陥る原因
日本語と英語では、語順が逆になることや、大事なことや本題を伝える順番が逆になることで、whenやifの使い方について混乱することがあります。しかし、それだけではありません。実は、日本語で「〜たら」と表現することで、whenとifへの苦手意識があることもあるのです。例えば、次の文を見てください。
- 日本語:私は家に帰ったらあなたに電話します
- 英語:I will call you when I get home.
この文では、日本語では「家に帰ったら」という部分を「〜たら」という接続詞で表していますが、英語では「when I get home」という部分をwhenという接続詞で表しています。
6. whenとifの使い方のテスト問題
6-1. whenとifの使い方のテスト問題(選択肢)
次の文の空欄に入る最も適切な選択肢を選んでください。
- I will go to the park _ the weather is nice tomorrow.
- A) when
- B) if
- C) because
- D) before
答え:B) if
- She will be happy _ she sees your present.
- A) when
- B) if
- C) because
- D) before
A) when
- _ you study hard, you will pass the exam.
- A) When
- B) If
- C) Because
- D) Before
B) If
- He knows _ his father will come back from the trip.
- A) when
- B) if
- C) because
- D) before
A) when
- I wonder _ he likes me or not.
- A) when
- B) if
- C) because
- D) before
B) if
6-2. whenとifの使い方のテスト問題(穴埋め)
次の文の空欄に入る最も適切な語句を書いてください。
- I will call you _ I arrive at the airport.(私は空港に着いたらあなたに電話します)
when
- _ it snows tomorrow, we can make a snowman.(もし明日雪が降ったら、私たちは雪だるまを作れます)
if
- He thinks _ she is the most beautiful girl in the world.(彼は彼女が世界で一番美しい女の子だと思っています)
that
- She will tell me _ she decides to go to the party or not.(彼女はパーティーに行くかどうか決めたら私に教えてくれます)
if
- I don’t know _ he will come back soon.(彼がすぐに帰ってくるかどうかわかりません)
when
6-3. whenとifの使い方のテスト問題(英作文)
次の日本語の文を英語に訳してください。
- 私は彼が試験に合格すると信じています。(I believe that ~)
I believe that he will pass the exam.
- もし明日晴れたら、私はピクニックに行きます。(If ~, I will ~)
If it is sunny tomorrow, I will go to a picnic.
- 彼は彼女が来るのを待っています。(He is waiting for ~)
He is waiting for her to come.
- 私は彼が何を言ったか聞きました。(I asked him ~)
I asked him what he said.
- 彼女は寝る前に本を読みます。(She reads a book ~)
She reads a book before she goes to bed.
まとめの章ですね。では、whenとifの使い方について簡潔にまとめてみましょう。
5. whenとifの使い方のまとめ
- whenとifは、それぞれ「〜の時」「もし〜ならば」という意味の接続詞です。
- whenとifは、副詞節と名詞節のどちらを作るかによって、未来のことを表すときの動詞の形が異なります。
- whenとifが副詞節を作るときは、未来のことでも現在形で表します。例えば、
- I will call you when I get home.(私は家に帰ったらあなたに電話します)
- I won’t go out if it rains tomorrow.(もし明日雨が降ったら、私は外出しません)
- whenとifが名詞節を作るときは、未来のことは未来形で表します。例えば、
- I know when my boss will come.(私はいつ上司が来るか知っています)
- I wonder if he will pass the exam.(彼は試験に合格するかなと思います)
- whenとifの副詞節と名詞節の見分け方は、whenやifの訳し方で判断できます。whenやifが「〜の時」「もし〜ならば」という意味のときは副詞節、whenやifが「いつ」「〜か」という意味のときは名詞節です。
- whenとifの使い方を理解することで、自然な英語表現ができるようになります。日本語と英語では語順や伝える順番が異なることも覚えておきましょう。
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